撹拌技術研究所
1987年に日本で唯一の撹拌を専門に研究する施設「撹拌技術研究所」を設立。2016年2月には既存の設備に、実機スケールアップ検証用の大型試験槽、OA・プレゼンルーム、基礎実験室、クリーンルーム、CAE室などを加え、新時代に向けた撹拌技術研究所」として新たに生まれ変わりました。
撹拌に関する基礎研究やユーザー様との共同研究・開発、新製品開発を更に推進し、多様化するニーズに合わせた最適な撹拌技術のご提案を行ってまいります。
1F
第1テストヤード
第1テストヤードは大型の70tの試験槽と流動状態が視える6tのアクリル槽を常設しています。
研究所内では最大規模のテストヤードで、より実機に近い条件でテストを行うことができます。
70tの試験槽は地中埋め込み型となっており、地下に下がって流動状態を確認することができます。6tアクリル槽も地下ピットが施工されており、槽の下からの観察が可能です。
第2テストヤード
第2テストヤードは、お客様の立会いのもと、実液や疑似液を用いた撹拌機の運転条件の最適化やスケールアップなどを目的とした、受注照会テストが行えます。
研究所内では、このヤードだけが強力な排気設備と完全防火区画となっています。
第3テストヤード
第3テストヤードは、撹拌の基礎研究及びユーザー様との共同研究開発を、より詳細に検証できるよう整備されております。
このヤードには10L~2000Lのタンクが7個常設されており、タンク上に設置されたすべての撹拌試験装置にトルク測定器が内蔵されています。
更に、伝熱や晶析テストなどにも対応できるよう、温調・スチーム設備を有したステンレスタンクも備えており、幅広い領域での撹拌装置の研究開発に対応できるようにしています。
計測室
計測室には、レーザードップラー流速測定装置(LDV)や粒子画像流速測定法(PIV)・粒子追跡法(PTV)の装置の他にも、3Dプリンタやマイクロスコープ、走査型電子顕微鏡(SEM)などを導入しています。
また、CFDシミュレーションにより作成した計算モデルを3Dプリンタを用いることで実物の製作が可能です。同じモデルを用いた数値計算と検証実験も行っており、CFDシミュレーションから検証実験までをワンストップで行なえます。
3F
プレゼンルーム
開放的で、広々としたOA・プレゼンルームを完備しております。主に、イベント・見学会、社内会議などに使用しております。
(最大収容人数:約50名)
ホワイエ / 分析機器化学機器遺産の撹拌機
ホワイエの壁側には創業から現在までのサタケの歴史が年表で記されています。
写真右上の撹拌機は、1930年(昭和5年)に実用新案を取得し、現在も更新を重ねている可搬撹拌機(現名称:ポータブルミキサー)の内、1956年(昭和31年)製造の、現存する最古の撹拌機です。日本分析機器工業会等により平成25年に、歴史的に貴重な「分析機器・科学機器遺産」に認定され、ホワイエに展示しております。
クリーンルーム
クリーンルームでは、当社独自開発した専用翼MR210バイオを標準装備した回転式培養装置(MRFリアクター)をはじめ、次世代型上下動撹拌培養装置(VMFリアクター)や、このVMFリアクターとSPG膜スパージャーを融合したバーサスリアクターを用い、動物細胞の培養を行っております。実際に細胞を用いて装置の評価や研究テーマを行うだけではなく、ユーザー様の御要望に応じた受託培養評価も行っています。
分級研究ヤード
分級研究ヤードでは、主に分級事業部といっしょになって、受託による分級性能のテストを行って、購入を検討されているお客様の支援をさせていただいております。また、標準機の他にラボ専用機やスケールアップ機などの開発を推し進めています。
4F
CAE室
CAE室ではエンジニアリング・ワークステーション(EWS)を多数構築し、複数の計算プロセス・計算ソフトを備えており、⾃社内の研究開発・撹拌機選定・設計に向けた数値計算業務を⾏っており、流体計算・構造計算・熱解析や混相流・異相系の連成計算等あらゆる高度な計算が可能です。
複雑化しているお客様のご要望にお応えすべく受託数値計算も行っております。